高木先生:「俺が行ってた時は、学食が美味かったなぁ!それから、学園祭もかなり盛り上がった!あの有名なアーティストも来たしなぁ!」
昔を思い出すようにケラケラと笑い出す先生。
それにつられて笑う私。
「へぇ〜!」
高木先生:「サークルとかもかなり色々あるし!俺は4年間授業とバイトばっかだったかな?」
高木先生の若い頃の話が頭に映る。想像だけど。
高木先生:「そういえば、吉崎も理工学部に行くって言ってたな!授業多くて大変だぞ?何でまた理工学部なんかに…。」
「えっと数学、高木先生に教わってから、結構好きになっちゃって!色々もっと深く数学に関わってみたいなぁって思って…。高木先生は何でその大学に?」
高木先生:「…俺は、安西先生を追いかけて教師の道を選んだ。あ、安西先生ってのは高校時代の数学教師でな。吉崎からすりゃ、もうおじいちゃんって所だな!わはは!笑」
無邪気な高木先生の見せる笑顔。
初めて見せた先生の顔にどきっとする。
まるで、その時の自分に戻ったように話し出す高木先生。
私はそんな高木先生の姿を見てるだけで居心地が良かった。