寝てる俊平の隣に座って、青い海を見る。



俊平:「…邪魔。風、当たんねぇんだけど。」


「…起きてんのか、寝てんのかどっちかにしてよね。」


俊平:「で、何だよ?」


「俊平の前言ってた恩人ってさ…誰なの?」


随分前から実は気になってたんだ。私が、好きな人いるのって聞いたとき…。



「言ってたじゃん?好きな奴の好きな奴は俺の恩人だからって…さ?」



少し沈黙が流れたあと俊平が口をそっと開く。


俊平:「…言ってたな。お前、笑うなよ?」


「う、うん!笑わない!」


俊平:「…高木…。」


「………ってことは…。奈緒が好きなんだ!?」


俊平:「…。…好きだっ"た"!てか、高木も菜緒もわかりやすいんだな…。南にまでバレるとか…(笑)」

ハハッと笑う俊平にムッとする。


「…過去形?何で?告らないの?」


俊平:「だから、前にも言っただろ?」


「…うん。私さ、ちょっと分かった!俊平の気持ちが。ちょっとだけね!」


俊平:「…。」


「てか…高木先生に何か助けてもらったんだ?」