力が抜けたように、ペタンと座る私の隣に、高木先生も腰を下ろす。
高木先生:「……。ほら、上も!」
スッと上げる先生の右手につられて顔が上を向く。
そこに広がる夏の星座。
キラキラ輝く夏の夜空に目を奪われる。
凄い…
「綺麗…。」
思わず口にしてしまうほど綺麗に輝く夜空。
高木先生:「…だろ?」
高木先生はそう言って得意げに笑って、後ろにそのまま倒れ込み、頭に腕を組んで夜空を眺めた。
そっと夜空から先生に目を移すと、先生は波の音を静かに聞いているかのように、目を閉じていた。
そんな先生に合わせて私は三角座りして顔をうずめ、静かに波の音を聞く。
高木先生:「……久しぶりだ…。」
ポツリ、と独り言のように呟いた先生の言葉が、耳に届く。
その言葉に、私の中で何かが繋がった。
「先生、この場所に来たことあるんですか?」