高木先生:「おーい吉崎〜…。」



完全にブラックの世界に入り込んだ私の耳にやっと高木先生の声が聞こえた。


しかし!今はブラックが遂に、敵のボス、メタリブロス(←名前)の元へ到着する場面だった。


高木先生:「おーい吉崎、こっち向けって。」


先生の声に、私はその声のする方に手を突き出して、「待って」のポーズ。


「今!凄くいい所なの!ちょっと待って!!」


敬語も忘れる程真剣に、顔だけはテレビの方を向いて、ブラックとメタリブロスの戦いを必死に見ていた。



メタリブロス:「まさかここまで来るとわな…。しかし、お前はそこで終わりだぁ!」


ブラック:「何だとッ!?」


ダダーンと大きな音と共に、ブラックの床下が崩れ落ちる。


「何て卑怯なの!?メタリブロック…!!」


高木先生:「…メタリブロス…。」


そんな声も届かず、ブラックの安否が気になる。



とフッとさっきまで明るかった部屋中が一気に真っ暗になる。
いきなりのことに、もうブラック所じゃない!

「え!?何!?停電!?高木先生!?」


慌てて暗くなった辺りを見渡すと、ダイニングテーブルの方に、いくつもの明かりがまとまってポォッと光っていた。