「風邪とかじゃなくて本当に、ただのサボりです!!」



ポカンとする高木先生に、自分の言ったことに気付く。



しまった!先生にサボりとか、言っちゃマズイよね!?



高木先生:「ははは(笑)何だ、良かった!!」


フウッと、高木先生は自分の額に手を当てて息をつく。



心配してくれてたんだ…。



「あの、すいません…。でも何で私がここにいるって…?」


高木先生:「ん?ああ!たまたま廊下で見かけたもんだから、ビックリしてな!俺の風邪、移したかと思って…。」



「私、風邪には強いですから!心配いらないです!」



グッと拳を作って見せると、高木先生は優しくフッと微笑んだ顔をしてた。



高木先生の初めて見るその顔に、

ドクン…、と私の中で音が鳴る。





高木先生:「今日は、一緒に帰ろうか。」



「ええッ?!」



そんな、先生の意外な言葉に驚く私に、いつものように、にっと笑う高木先生。



高木先生:「よし、そうと決まればさっさと仕事終わらして来るか。HR出るか?」



勝手に話を進める高木先生に、混乱しながら、首を横に振った。