「あ、すいません、いきなり抜け出しちゃって…。大丈夫です…。」


三浦先生:「そうですか…。何かあったら言いなさい。保健室まで送ります。」



「す、すいません。」


三浦先生、怖そうなのに意外と優しい人なんだ…。



三浦先生:「吉崎が保健室に行くなんて珍しいんで、驚きました。」


「そうですか…。」



今まで忘れてきたつもりだった過去に、私はまだ縛られてるのかな。



いい加減、忘れて進まなきゃいけないのに。




保健室の前に着き、三浦先生にペコッと例をして、保健室に入った。

三浦先生は、そのまま教室へ帰って行った。




保健の先生、いないのかな?


ガランとした保健室だけど、何だかホッとする。



近くの机に、名前と学年、組と利用理由の記入欄があり、記入した。



利用理由か…。



「風邪、と。」



ウソ書いちゃった。



ま、いっか!




ちょっと、休むだけ…。

凄い元気で、…本当の利用者には悪いけど…。




ちょっとだけ、疲れた。