亮:「俺さ、フラれたの知ってる?」
少し悲しそうな表情で、亮が話す。
そんな顔するんだ…。
コクンと頷くとまた話し出す。
亮:「で、諦めようかと思ったんだけど、無理だった。…。」
今度は、遠くを見るような目で…、きっとその目の先に映るのは…花?
「亮、頑張ってよ!!!」
何だかいてもたってもいられなくて思わず口にした。"頑張って"…。
ふと出て来たその言葉に、驚く自分と何かに気が付いた。
あ…、これが"幸せになってほしい"ってこと?
亮の悲しむ顔を見たくない。悩む姿も何とかしてあげたい。
でも、亮を悲しませることも、悩ませることも、そして喜ばせたり出来るのは、私なんかじゃないんだって分かった…。
花にしか、今の亮を助けてあげられないんだって。
それを、知ってたんでしょ?俊平…。
伝えて良かったのかな。
何だか、私始めから、亮の目には映れなかったのかな。