「じゃあ隣に座るか?笑」


にっと笑うと、吉崎は慌てて「困ります!」っとザックリ断られた。


そして更に赤くなる頬が可愛いくて仕方ない。


そうやって困ってる吉崎を見るのも、面白くてついちょっかいを出してしまう。



今年で28。オヤジだな俺も…。はぁっと思わずため息がもれる。


吉崎は、また俺から目を逸らして日誌を取り出して書き始める。


「…俺、何かしたか?」


吉崎:「ぇえ!??」


予想外の言葉だったのかかなり驚きながら俺を見た。


「‥違うのか。‥ほら、日誌!」


トントンと日誌のぺージを叩くとまた吉崎は慌てて書き出す。


吉崎:「は、はい!すいません!」



必死な吉崎を見てると、触れたくなる。


ただ少し、引っ掛かることがある。


「…化学なら、教えてやるのに…。」


ボソッと声に出すと、「えッ」っと顔を上げる吉崎を真っ直ぐ見る。

すると吉崎はまた目を逸らそうとする。



「吉崎、…。」


そっと吉崎の左頬に触れる俺の右手。


「そうやって逸らされると寂しいだろ?」


吉崎:「…そ、それは!」



プニプニの吉崎の頬をつまむ。