高木先生Side
…調子狂う。
最近の吉崎は何かよそよそしい。
そんなに俺が嫌なのか?
ろくに目も合わさない。
やっぱ何かしたかな〜。
考えても分からないが、まさか三浦先生に勉強教わってたのには驚いた。
俺にさえあんまり聞いてこない吉崎。
吉崎が教師に勉強を教えてもらってる光景をあまり見たことがなかったせいなのか、意外で仕方がない。
ああやって、俺ら教師にはちゃんと敬語を使って、時々敬語になってないが(笑)真面目で、優秀で、
俺にはどこか無理をしているようにも見える。
それさえも本人は無自覚なのか、いつも仮面を被ってるようだ。
時々、素顔が見えたりもするんだが。
色々考えてると教室に着き入る。
誰もいない夕暮れの教室が少し寂しげに見えた。
吉崎が座る席の前の席にドカッと座ると、吉崎は少し驚いて俺を見た。
「ん?どーした?」
何となく言いたいことは分かるがあえて聞く俺。
吉崎:「‥ええっと!先生そこ、座るんですか?」
慌て出す吉崎。
そして赤く染まっていく吉崎の頬は、夕日のせいか、それとも…。