先生:「そういえば、吉崎って林田と仲が良いみたいだな。」
一緒にご飯を食べながら、先生は不意に聞く。
「え?林田って…ああ!隣の席の林田君!…少し話しただけで仲が良いって程じゃないですよ。」
と答える私に、驚きながら先生は、コップの水を飲んだ。
先生:「…、そうなのか?あいつ、笑ってたもんだからてっきり、…とにかく、また何か話してやって。高校の思い出くらい何か残してやりたいんだ。」
「はい…。林田君て何かあったんですか?」
何か、深い関係でもあるのかな?
先生の言葉に、疑問を隠せない私を察したのか先生は口を開く。
先生:「ん、そうだったな。吉崎は知らなかったな。林田は、3年間俺が担任を持ってる生徒なんだ。
吉崎だから、言うけど…林田の家は色々あってな、あいつ無口であんま喋らないが優しい奴なんだ。
友達とかあんま作らないから、家でも学校でも一人ってのは、寂しくないか?」
そんなことがあったなんて林田君、大変なんだな…
「はい!私も何か力になれたら嬉しいです。」
先生はにっと笑って喜んだ。
あと、先生の「吉崎だから」って言葉に凄く凄く嬉しくて。