「誰が先輩みたいな女に告白なんかするかよっ…自惚れんなっ」


心にもない事を


言ってしまった。


「あっそう。ごめんねっ…笑」


憎たらしい笑顔。


何でこんな時にも笑うんだよっ……




「俺はただ…」


ただ……


“このキレイな月と


満天の星空を先輩に見せたかっただけ…


ただそれだけだよ”


そう言えたら…


先輩は俺を見て、可愛く笑ってくれるかな?


無理だよな…




「俺が…ただ海を見たかっただけだから」




海を見つめながらそう言ったら、


美沙先輩が、俯いたまま静かに笑った…




「………そっか。よかった」


よかったって…どういう意味だ…?


俺に、


告白されなくてよかったって事?




何だよ…




俺…




そんなに嫌われてたのか。