俺と美沙先輩のバイト先は、大手スーパーマーケット・アロン。


アロンは2階建ての大きな店で、専門店なんかもたくさん入っていて、


客もかなり多い。


俺は食品売り場のグロッサリー部。


美沙先輩は、2階の雑貨屋で働いてる。


さすがに男が雑貨屋のバイトはきついだろと思い、同じ店内のそのバイトにした。


俺の仕事は、お菓子や食品関係の商品を陳列棚に並べたり検品したり、注文したり…、簡単だけどけっこう体力を使う仕事。


だいぶ慣れたとこ。


「あっ、陸っ!」


バックルームを歩いていたら、後ろから愛しい声で呼ばれた。


もう、振り向かなくても分かる。


俺はわざと無視して歩き続けた。


「りーくっ!聞こえてるんでしょっ」


美沙先輩が俺の隣に並んだ。


「何だよ」


素っ気なくするのも照れ隠し。


隣に美沙先輩がいるのが嬉しい。


「今からバイト?」


「そうだよ。先輩も?」


「うん」


じゃあ今日はきっとラストまでだな?


俺も今日はラストの9時までなんだ。


よしっ!!