美沙先輩は、店を出てすぐの横断歩道で止まっていた。


「美沙先輩っ………」


パラパラと雨が降っている。


星も…


当たり前だけど月も見えない。


「陸………」


美沙先輩が、俺を見て悲しそうに笑った。


「ごめんね、私なんかに会いたくなかっでしょ」


私なんかって言うなよ……


どうしてそんな悲しい顔をするんだよっ……


思わず美沙先輩を


抱きしめた。


「陸?!」


「やっぱり納得いかない」


俺の気持ち、


まだ何も伝えてない。


年下だからって…


嫌わないでほしい。


顔も性格も悪い俺だけど……


美沙先輩を好きな気持ちは誰にも負けねぇ!






「好きなんだ…美沙先輩が。もう…ずっと……。気付いてたんなら……もっと早くフレばよかっただろっ…」