弥生先輩と美沙先輩は…


高校時代から親友同士。


何となく…


俺と美沙先輩が気まずい理由も、


知ってるみたいだった。


その雰囲気に耐えられなかったのか…


美沙先輩が立ち上がった。


「ごめんね、帰る」


二人が顔を上げて美沙先輩を止めたけど、


俺は一度も美沙先輩を見なかった。


美沙先輩が店から出て行ってすぐ、


弥生先輩が俺に言った。


「陸、追いかけな」


「は?なんで俺が追いかけなくちゃいけねぇんだよ」


「いいから!!今すぐ美沙を追いかけなっ」


意味わかんねぇっ…!




でも…


体が勝手に動いていた。


立ち上がる俺。









美沙先輩を………


追いかけたい…−