こんな天気の良い日は散歩でもしながら、昨日のどしゃ降りで出来た水たまりで遊ぼうかな。
そんなことを考えながら一人田舎道を歩く。
そして5分ほど歩いたところにある近所のおばさんの家を横切った。
この地方は農家が多く大抵の家は何らかの作物を作って自給自足の生活をしている。
僕
「こんにちわ~」
外で畑仕事をしているおばさんに大きな声で挨拶した。
おばさん
「こんにちは。昨日の雨が嘘みたいに晴れたね。これもきっと神様のおかげだね」
そんな世間話を嬉しそうな表情で言葉を交わす。
そんなおばさんの顔を見ていたら、いてもたってもいられなくなり、おばさんの元に駆け寄り昨日の出来事を説明したんだ。
僕
「僕のお母さんとお父さんが魔法でお空を元気にしてくれたんだよ。僕のお母さんとお父さんはスゴい魔法使いなんだ!!」
この時の僕はまだ無垢で、そして無知だったんだ。
確かに空は元気になった。
雲一つ無い晴天だ。
しかし治すべきはそっちじゃなかったんだ。
本当に母さんに魔法が使うことが出来たのなら治して貰わなきゃいけないモノを間違えていた。
空なんかよりこの国はもっともっと重たい病気にかかっていたんだ…。
するとさっきまで笑顔で話していたおばさんの顔が急変した。