俺はあの時のことを今も
よく覚えている。

君は覚えているだろうか…?

最初の別れで林瑚に
林檎飴をあげたのを…。


「やだぁ!」

「でも林瑚、仕方ないんだよ…。」

「やだぁ―!
りんご、翔お兄ちゃんと
バイバイしたくない!」

泣きながら、抱き着いてくる林瑚ちゃん。
たしか今日は祭…

「ねぇ、林瑚ちゃん。
じゃあ今日、
3人でお祭り、行こうか。

また、
みんなで会えるように……。」

そういうと、
さっきまで泣いていた林瑚ちゃんは
ぱぁー…と
笑顔になっていき
満面の笑顔でうんっと言った。


可愛かった。
妹のように………。