「そういや、サク!自分だけ名乗ってないだろ!」



相良楽太郎が金髪男子に名乗るようにすすめる。

わたしは彼を見る。



「え〜俺?ーーー本城 朔羅(さくら)




セーヤからのメールが頭をよぎる。






《東都第一は、東の高校生のトップで、東にある暴走族のチームより立場が上の厄介な連中です!!


そして、そのトップにいるのは、

本城組の息子です!!!》






「ほんじょう…」

「ん?」

「あ、コウキちゃんも知ってる?サクの家のこと」

「むしろこいつの家を知らずにこの学校に入学する奴なんているのかよ」

「だってあの“本城組”だもん。知らないわけないでしょ」



ーーいや、知らなかったから。




「俺はそんなに家のこと関係ないんだけどなぁ〜」

「サクは遊びまくってるからね」

「ラク、絞められたいか?」

「冗談だって!」