「ねぇ、」

「あぁ、ごめん!ほんとちょっと待ってて!」


さっきからそればっかりだな。


このやり取りをすでに何度もやっている。

しかしわたしが声かけるとすぐ遮ってくる。


本気でバックれてやろうかと、腰を上げようとした時



「楽太郎、マジであの女いたのかー?」


思いっきりバーンと扉を開け、中へと入ってくる男。



「なんだぁ?このオンナ」


不快そうに眉をひそめる、この体格だけの強面な男。


「アズ、遅い!この子だよ!」

「はぁ!?こんなちんちくりん!?」



目を見開き驚き、ジロっとした感じで見てくる。


ちんちくりんとは失礼な。


たしかにそもそもの見た目が普通な上、この学校の女子はイマドキ女子やらギャルとかが多かったから、真面目ちゃんな格好で来たわたしには不釣り合いかもしれないけど。


だけど。