タクシーでマンションまで帰ると、すぐシャワーを浴びて何度も洗い流す。
アフターピルを飲み、そのままソファーへダイブ。
疲れ切った体では、座ることすらもままならない。
ーー眠たい。
寝ようと瞼を閉じるけど、宝さんの姿を思い出してしまい、余計眠れない。
何も食べていないので、着替えてコンビニへ向かう。
けれど食欲がたくさんあるわけでもないので、フルーツと栄養ドリンクだけ買った。
マンションへの帰り道はかなり憂鬱で、このまま西に帰ろうかと思った。
もう着くな、と思って顔を上げると、マンションの前に一人。
「っ…」
「なんで連絡くれねぇの?トダトワには連絡あったのに?俺、連絡くれって言ったよな」
「さく、ら…」
「ねぇ、コウ…」
「朔羅っ…」