別に髪型にこだわりはない。

流石に学生時代は暗めの色にしていたが、仕事をするときはいつもウィッグを被っていろんな髪色だった。


でもこいつがいうように、濃紅の髪色は唯一のこだわりだったかもしれない。



「俺も東について行くのはアリっすか?」

「宮前に怒られろ」

「冗談っすよ。学校ありますし、なによりチームがありますから」

「だな」



こいつはこう見えて、関西で一番の暴走族"エージェント"の総長。

エージェントは赤羽組のバックアップも受けてるし、西で一番の暴走族だ。



「まあ、あっちの暴走族とかのこと知りたい時は、赤羽に聞くよりセーヤに聞くから」

「……!?」

「ガキのことは、ガキに聞くのが手っ取り早いだろ」

「光希さんと出会って4年!初めて頼られたっ!」

「………」