− 紗菜の自宅 −
「お母さん聞いて、今日青山でスカウトされたんだよ。」
「あら、凄いじゃない。」
「凄くなんかないよ、この歳でタレントなんかなりたくないよ、恥ずかしい。」
「紗菜、何やるにしても年齢なんか関係ないんだよ、どんな仕事でも恥ずかしい仕事なんかないんだよ。」
「わかっているってお母さん!
ごめんなさい!」
「紗菜の決めた道は、どんな道でもお母さんは応援するよ。」
「ありがとう、お母さん。」
仕事を終えた、父親が話しを聞いていたらしく。
「紗菜!芸能の道もいいんじゃないか。
今の紗菜だったら、出来るんじゃないかな。
お父さん達に出会った時、必死にお父さん達を守ろうとしてくれたじゃないか、今度はテレビやスクリーンの前の人達を守ってみたらどうだ。」
「お父さん・・・」
「でっ、その事務所は大丈夫な所なのか?」
「よくわからないけど、
南川景子・矢田絵里香、・AYA・BELIZEなどが所属しているみたい。」
「み、南川景子! お父さん南川景子のファンなんだ、サインよろしくな。」
父親の発言に三人は大笑い、その後父、裕也は『自分の道は自分で決めなさい。どんな道を選んでも、お父さんは応援する』と紗菜に告げた。
その頃松田のいるオフィスアイでは、松田が社長に今日の報告をしていた。
「社長、凄い娘見つけましたよ!」
「おっ松田が言うなら、間違えない娘みたいだな。
でどんな娘だ?」
「言葉にするのは難しいけど、彼女の持っている雰囲気・影は何れ全国民を虜にするでしょう。
彼女自身は、まだ全然気付いていませんがね。」
「松田に全部任せるよ、予算も好きに使いなさい。」
「ありがとうございます、社長!」
松田は社長から全権を託されたが、その気のない彼女をどう説得するかが今後の松田の課題となった。