「ねえお母さん!」

「お母さんはやめてよ、紗菜さんより年下なんだから!それにまだ高3なんだからね」

「じゃあ紗耶さん、紗耶さんは来週の日曜日に原宿で踊ったあと、夜に裕也さん、つまり私のお父さんのバイクのバトルを見に首都高に行くわ!」

「行かないわよ、そんな所!」


紗耶が言う。


「でも行かないとお母さんとお父さんは恋に落ちないわ!
そうすると私は生まれない。」

「行かないわ、私!」


その後紗耶は朝迄、紗菜の話しを聞いていると
段々話が本当のような気がしてきた。

ましてそんな嘘をついても紗菜には何の得もないだろう。

翌日、紗菜は原宿にいた、伸二に会いにCREAMSODAに行くために。


「伸二さん!」

「昨日の娘じゃないか!」
「赤木紗菜です。」

「俺に何か用?」

「矢沢裕也さんのアパートを教えて下さい。どうしても裕也さんに会わなくてはいけないの。」


紗菜は伸二に、裕也のアパートを教えてもらう。

アパートに着くと、裕也はバイクの整備をしていた。


「裕也さん、こんにちは!」

「なんだ、おまえか!何か用か?」


「ただ、会いに来ただけ」


裕也は黙々とバイクの整備をしてる、紗菜はそれを黙って見ているしかなかった。