裕也と紗耶は渋谷の西武デパートのベビー用品の売り場にきていた。

かわいいベビー服に、紗耶は大はしゃぎだ。


「裕也!赤ちゃんの名前どうする?」

「よく解らないけど、紗耶の紗の文字を使いたいな。
紗という文字にはきれいに透き通るという意味があるんだ!
透き通る綺麗な心を持った子に育ってもらいたい!」

「じゃあ私は、菜の花が好きだから女の子だったら『紗菜』にしようか!」

「男の子だったら?」

裕也が尋ねると。

「裕也の裕の文字を、使いたいな」

「無事に産まれてくれる、それが一番だよな!」


買い物をした後、CREAMSODAに顔をだすと、伸二と綾美が裕也達がくるのを首を長くして待っていた。


裕也は紗耶にクリームソーダの指輪をプレゼントする。


「ダイヤモンドじゃないけど!」


紗耶は、裕也からもらう初めてのプレゼントに大喜び。


「ありがとう!大事にするわ。」

「結婚しよう!紗耶。
ちゃんとお父さんとお母さんの許しを得てね。
日本GP終了後に、挨拶に行くよ」

「裕也ありがとう!
無事に戻ってきてね!」

「ああ!」


その後は四人でクレープ屋で、楽しい一時を過ごした。


裕也の日本GPへの、出発の朝 チーム裕也のトレーラーが裕也を向かえに来た!


「裕也、無事に戻ってくるよね・・・」

「当たり前だろ、何言ってるんだ!」


裕也は紗耶を抱きしめる。

だが紗耶の心は、不安で胸が締め付けられる思いだった。


そして紗耶は、裕也が乗ったトレーラーをいつまでも見送っていた。