「え…ああ……ごめん、泣いてた……」

カバンからハンカチを出して涙を拭った。

「なんかね……私といっしょだと思って……。

私も、様づけで呼ばれたりして、勝手なイメージ植え付けられて、イメージ通りじゃないとわかると、みんな途端に離れていって……。

急に、そんな風に離れていかれるのが恐くて、自分の気もちに嘘ばっかりついて、なるべく周りとうまくやろうとしてたから……」

ぐしぐしと目をこすりながらしゃべる私の頭を、銀河が片手を伸ばしてそっと撫でた。

「だから、似てるかもって言っただろ?」

と、銀河は言って、

「でも、俺はおまえみたいに、嘘ついてまで周りとうまくやろうとはしなかったけどな。

結局、イメージと違うとかいうのも含めて、周りはそういう風に俺を見てんだって思ったんで、それなら俺は俺のやりたいようにするだけだからって思って。

いつまでも現実逃避してても、なんも解決しねぇしなって」

と、続けた。