「……でありますので、皆さん真剣に学んで下さい。」

学長のぴりぴり感の漂うスピーチに私は少し戸惑った。学生生活を満喫しようと思っていたからだ。

気が乗らないまま、校内の中を歩いて説明を受け教室へと案内された。



「あっ、ヨロシクお願いしまぁす」

長めの机を二人で座るようになっていて、私の横はかわいい女の子だった。

(きっと私より若いんだろうなぁ~私も頑張って若く見せないと…)

久しぶりの学生生活で小っちゃなプライドがくすぐられた。



「皆さんおはようございます。僕の名前は……」

担任なんだろうか…年は26歳くらいかなぁ、結構かっこいい。

「それでは皆さんにも一言ずつ自己紹介お願いします!!」



……


(えっ…)

私こういうの嫌なんだけど。

そう思いながらも順番に挨拶していくクラスメートの話に耳を傾けた。

若い人達は堂々と年齢まで話していたが、私はその事には触れずに自己紹介を終えた。