1週間後、離職票を持って私はハローワークへ向かった。

そこには、不安そうに仕事を探す人、目をキラキラさせながら次の仕事に意気込みを見せている人、ただ何となく通っている人と様々な人達がいた。

…いったい私はまわりから見たらどんな風に見えているのだろうか…急におかしくなった。



「山本さ~ん」

自分の名前を呼ばれふと我に返る。

キャリアウーマンって感じの人が、テキパキと説明を始めた。

「……訓練校…」

20分にも及ぶ説明の中で発したたった6文字の台詞が頭の中を何回もコダマした…

今でも疑問なんだけど、その瞬間から私は訓練校に行く事ばかりを考える事となる。



「そっかぁ、一言で訓練校って言ってもいろんな分野の学校があるんだぁ」

家に帰ると、優柔不断な私は選ぶことがだんだん面倒くさくなっていった。



それなのに…


次にハローワークに行くまでに、いくつもの道を迷いながらなぜか私は、全く未知の分野の『CADオペレーション』の学科を選んでいた。



夕方ハローワークに着き、その学校の事をあれこれ聞いていると、

「残念だけど山本さん、願書の締め切りは今日までですね」

「じゃあ、間に合いますね!!」