それに剣。物騒な事この上ない。
「その泉の水があれば、城にいる現宰相マグヌスが本物かどうか、わかるのだ」
「い、一体、どのような方法で?」
サフィール王子は、もっともな質問だと、仁王立ちしながら深く頷いた。
「まあ、その問題の水をチャパチャパーっとかけてやればいいのだ。頭から」
「あ、頭からだなんて、不可能ですよ。あの長身からして腕も足も長くって。届きませんよ。すぐ、阻止されちゃいますよ」
そこなんだ、と王子は頭を傾げる。
「何か良い方法はないものか」
「単純に寝込みを襲うとか、入浴剤といって湯船に垂らすとか」
「ナイスだ、ブレイン」
「はあっ?」
「おまえは利口だ。ほめてつかわす」
「はあ……」
アレキサンドラは逆に不安がつのるのを感じていた。