「勝ち負けで言ったら、マグヌスの負けだ。おまえごときを全力で排除できなかった。だからといって、おまえを強いとは言わない」


「くっ、貴様のような人間の言葉などを真に受けるものか」


「ふっ、こちらはは結構君を大切にしてると思うよ。多少間の抜けたマグヌスの、大切な弟だ」


 よせてはかえす波にゆられて、マグヌムの赤黒い血が小川の水の上に、きれいな球体を成していた。


「マグヌスにしてみれば泉の毒くらい解毒できたろう。しかし剣を抜かねば現王とその王妃は封印から解けない」


 剣は多くの竜にとって弱点だ。