それはあの螺旋階段で明かり取りの不思議な窓から見えた亡者達だった。


「みんな、私の背につかまるのだ。一緒にあの梯子を昇って、本当の光を見よう!」


 そして言った。


「全員で! もちろん、君も含まれるよ。リック、その子の意思は?」


「わたくし……ですか?」


「いいや、その、胸の中の子供だよ」


「赦されるのならば。あなたと、共に……わたくしも」


「よかった! もとのリックだな!」


「王子……」


 バラ色の微笑みに、彼女は一気にすくい上げられてしまった。