がくがくと震え、彼は断末魔の声を挙げた。

 マグヌムは雄叫びを上げてその身体を脱ぎ捨てた。

 背には二振りで対をなす剣が突き刺さっていた。そして、魂だけの姿になってものすごい勢いで天へ昇っていった。

 そして、例のごとく天使の梯子が目の前に下された。王子とアレキサンドラと、あと、人型サイズに戻ったクリスチーネがゆっくりと歩み、昇っていった。


『ゆくのね、彼の元へ。アレキサンドラ』


「ああ、きっと待っててくれればいいのだけど」


「私は言いたいことが二つ、三つある」


 一人ひとりが想いを抱えて、天国への門へと近づくほど、無口になっていった。