一礼をして、さっさと謁見の間を退室しようと百八十度向きを変えた。

 しかし、そこには、さっきまでなぶっていた王子の姿と目障りな花乙女が居た。


「半分くらい、食べさせて差し上げたら? 血がハーフなら、魔力もそうなんでしょ」


『おお! その手があったか。いやさ、仮にも竜族につらなる者を、ろくにもてなしもせず』


 と、にじり寄ってくるので、その好々爺のような造られた顔に全員、唾棄した。

 じり、とマグヌム以外、僅かずつ出口へ近づいていった。


「た、たすけてくれっ」


 彼が気が付いた時にはもう、遅かったのだ。大蛇の口が、



 がばあ!