彼女は悲壮な決心の元、辺りの回廊を見回した。


『一、三が絶望的で次は二、のはずなんだけど。袋小路だなこりゃ』


 いよいよゆきどまってしまった。こうなってしまったら、とるべき方法は一つ。


 回廊のガラスを割ってでも道を開かんとする覚悟を決めた時。


「一、三、二、三、いち、さん、に、さん」


 リズミカルな声が聞こえてくる。アレキサンドラだ。

 彼女もこちらへ来ていた。


『馬鹿ア。なんで、せっかく俺が試金石になってやったって言うのに。それとも、こちらで良いと言うことなのか?』


「ええ、牛頭さんが教えてくだすったのよ。さ、あなたも手を打って」