「あたし、小さいころから大好きだったの。」
葵は嬉しそうに海のことを話す。
そりゃあ、そうか。
好きな人のことを話すだけで表情は温もりを感じる。
だから、葵は今一番いい顔だったり。
正直、あたしでも可愛いと思うくらい、可愛い。
なのに、応援してやれない。
そんな自分に少しずつ腹が立ってきた。
もしかしたら、葵を応援することによってあの時のキスが忘れられるかもしれない。
「皐月ちゃん??」
不意に名前を呼ばれてあたしは体を震わす。
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