海の腕の中で泣かせてよ… 「バカだなー…、何があったか分からないけど、どんとオレの中で泣け!」 そういって、海は両手を広げた。 あたしは海の腕の中に入り、思い切り泣いたのだ。 今まで、溜めていた涙の分。 ここで、スッキリしてしまおう。 それで、今度からは泣かない未来へつなげていこう。 ”人形”から卒業するためにも。