あたしはそっと静かに振り返ってみる。


そこには子供が不安そうな顔をしていたハルがいた。


ハルは今は23歳。


だけど、まだ子供みたいな性格だ。


表は紳士的に気取っているけど、実際は子供みたいに甘えん坊さん。


だから、いけないことだと分かっていても当時のあたしはハルに支えられ、そして支えたかったのかもしれない。


「眼鏡、やめたんだね。」


「眼鏡かけない方がいいでしょ??」


さっきの顔とは一変してハルは無邪気な笑顔を見せてくる。