そして、海は坂を下り下りると自転車を止めずに投げ捨てて、あたしのところへ走ってやってきてくれた。



「はぁ…間に合ってよかった…」



髪の毛がボサボサになっていることも知らない海。


しかも、息切れしているっていうことは何か用事でもあったのかな??



「海、どうしたの??」


「これ…渡そうと思って…」



海が可愛い小さな袋をあたしに差し出した。


あたしは中を開けると…