「海。」
とうとう、皐月は口を開いた。
オレはそのオレの名前を呼ぶ声にびっくりしてしまって体が大きく震えた。
「あたしのことを信じてほしいの。」
「え??」
「東京へ行っても、あたしには海しか好きにならないし、他の男なんて興味もなければ見たくないもの。」
…なんか直球に言われるとかなりこっちが照れるんだけど。
オレは少し頬が赤いのを実感した。
「…だから、戻ってきたら…」
「皐月、高校卒業して、大学行くんだったら行って。」
オレは皐月と一緒になりたい。
だから…
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