棗side 「棗、この子が皐月ちゃんよ。親戚の。」 すると、オレの前には薄い茶髪で少し小柄な子がいた。 だけど、人形のように無表情で、綺麗だけど。 物足りない。 「七海 皐月です。これからよろしく。」 挨拶する顔もすら表情を見せない。 いや、見せてくれない。 「オレは棗。佐々木 棗。たぶん同じクラスになると思うからこれからよろしく。」 オレも彼女に応えるように挨拶をした。 そのオレの表情すら無表情だったらしいが。