「あ、ごめんね。皐月ちゃん東京好きじゃないのに…」 葵が少し顔を俯かせる。 そんな葵にあたしは撫でてしまった。 「別に、平気だよ。いってらっしゃい。」 葵にこんな顔させるなんて、あたしも最悪だな。 「皐月ー!!」 次にあたしの名前を呼ぶ声は… うん、あいつしかいない。 「何。」 あたしは冷たく言い放った。