【葵side】


「ふーんふふーん♪」

あたしは『junk』で鼻歌を歌いながら洋服を作っていた。


最新なミシンのウィンウィンという音を無視し、鼻歌を歌う。


この店に通いつめて2週間が経って大分慣れてきたのだ。


「おい、葵洋服作りの方は順調か??」


あたしがミシンを使っている部屋に明人さんがやってきた。


「はい、おかげ様で!!」


あたしはミニスカートを縫っていた。

あと2カ月でクリスマスシーズン。


なら、早めに赤と黒のチェックで、一つカッコイイワッペンなんか付けようとしていたのだ。