普通の男性より声は少し高く、ちょっと童顔気味の男はあたしの方へ目をやった。
そして、あたしの髪の毛を右手で触りなぞる様に後ろのシュシュに触れた。
「このデザイン・・・見たことないな・・・作ったのか??」
あたしは不意に声をかけられて体が思わず震えてしまった。
「は、はい!!」
「はずしてよく見せてもらっていいか??」
あたしは大きく頷いた。
すると、彼はあたしの髪の毛からそのシュシュだけを手に取り、見つめる。
「隅々まで、よく出来てる。・・・しかも、これから売れそうな可愛いデザイン。」
「・・・あの??」
「ふーん、合格だ。明日から採用すっから。」
すると、彼はあたしにシュシュを返してくれた。
採用って何??