あたしは皐月ちゃんが了承するのを確認してから皐月ちゃんの傍へ行ったのだ。


「あれ?海は??」


いつも、あたしと帰るときは必ず海がついてくる。

海がいるから勿論、棗もついてくる。



だから、いつも4人で帰っていたのだ。


「海は、雫ちゃんのお迎えなんだって。今日は寒いし、幼稚園が反対方向だから先帰っててって。」


皐月ちゃんは淡々と話すが、少し寂しそうな表情をしていた。


「寂しい??」


あたしは、皐月ちゃんに心配そうに聞く。


すると、皐月ちゃんは一瞬黙り込んであたしに抱きついてきた。