「あ、海ぃ~。さっき、なんか悪口っぽいのを七海さんから言われたから仕返しっていうヤツよぉ」
「それに、海もさ、こんな子と付き合うのは止めておいた方がいいと思うよ。」
あたしは、言葉を出すのにかなり辛い状況だったので涙目になりながら彼女たちを睨みつけた。
そして、下唇をかみしめながら。
「海、皐月の手首が折れてる。」
棗はいつの間にか隣に来ていてあたしの手首を見ては海に伝えた。
「チッ…」
と海はかなり大きい舌打ちをした。
葵にあの時怒ったときよりも10倍近く怖く、そして周りにいるあたしたちでも震え上がってしまった。
「海…」
あたしが海の名前を呟くと海はあたしに向かって微笑んでくれた。
「大丈夫、皐月。」