「キス・・・してあげるからおいで…?」


あたしはかなり恥ずかし混じりで言った。


すると、海は棗から体を離し背筋を伸ばしたのだ。


「行きます!!」


そういって、海はあたしに抱きついてきた。


正直、抱きつかれるのは嬉しいけど、今この状況においてはかなりめんどくさいと思ってしまい、あたしは海は突き飛ばした。


「嘘。ごめんね。」


「はぁ?!じゃあ、放課後してもらうから!!二人っきりの時にね。」


と、悪戯っ子のような笑顔を見せる海。


「残念でしたー、海。今日は一斉下校だから皐月ちゃんとは二人になれないよ。」

「しかも、体育祭週間だからしばらくは帰れないと思う。」

「はぁ?!まじ!!」