「近所迷惑になるから大声で叫ぶのではありません!!」
さっきの海以上に声を出して叱る夏子さんの方が近所迷惑じゃないのかな・・・
あたしがこう思ったことは心の奥深くにしまっておくことにした。
「ちょ・・・・おばちゃんの方が声でかいって!!」
「フンッ、じゃあ行きましょうか。皐月ちゃん。」
夏子さんはさっきとは別人かと思うほど笑顔が一瞬で作られあたしに見せてきた。
さすが、大人の力っていうヤツ・・・。
「もしかして、皐月って棗の親戚??」
海は、あたしの手首を掴み、行こうとしていたあたしを引きとめる。
そして、再びあたしは恐怖を思い出した。
あたしはすぐにその手を勢いよく振りほどきあたしの体が震えた。