あたしが声を少し小さく夏子さんに応えると後ろから大きな声で叫ぶ人がいた。


「棗のおばちゃーん!!」


船から降りてきたのだろうか大きく手を振っている一人の男子。

もしかして、あの茶髪と天パは

海??


「夏子さん、あの人・・・」

「全く困らせてごめんなさいね・・・。私の息子棗っていうのだけれど、その棗の幼馴染の海くん。」

夏子さんはあたしに簡単に説明してくれると大きくため息をついた。

「あれ、皐月じゃん!!なんで、棗のおば・・」

「海!!!」

「は、はい!!」

夏子さんはいきなり大きくそして怒鳴り声だろうか、彼の名前を呼んだ。