「キャッ?!」


後ろからいきなり声をかけられたのでつい立ち上がってしまった。


ゴッ―――!!


「っ―――!!」


後ろを見ると男の人が足を庇うようにしてしゃがみ込んでいた。


どうやら私の座っていた椅子が彼の足にぶつかったらしい。


「あっ!!ご…ごめんなさいっ!!大丈夫ですか…??」


私は慌てて彼の近くにしゃがんで手を差し伸べた。


「大丈夫ですよ。こちらこそすいません。驚かせてしまって…」


そう言って私の手を取って顔を上げた男の人は…


「あっ…」


さっきの人だ。


近くで見るとさっきよりもかっこいかも…


だけど…


「あのっ…??僕の顔に何か付いてますか??」


「えっ…??あっ!!すっすいません…あのっ…足、大丈夫ですか??」


「大丈夫ですよっ!!」


男の人は笑顔で言った。