意識すればするほど
時間は早くすぎるもので
今は帰りのホームルーム
「じゃあ、高橋と岩崎
このあとよろしくな!」
「はい。」
「・・・はい。」
重い足取りで私は教室を出た
最後にリョウにアドバイスでも
と思って後ろをみたら
もうリョウの姿はなかった
しかたないし
とにかく早くすませて
さっさと部活に行こう!!
向かおうとしたとき
目の前にコウくんがいた
「ハーナちゃん!
一緒に行こう!!」
いつもの私なら
子犬みたいにしっぽ振って
ついていくけど
状況が状況なだけに
頷くことも断ることも出来ない
「・・・やっぱさ」
コウくんは私を壁に押しつけた
「この間から態度おかしくね?」
コウくんは
いつもと違う声で
私の頭の上から言った
「な、なんのこと・・・?」
私は平然を装って答えた
気付くと周りには
誰もいなくなってしまった
いるのは私たち2人だけ
この場をどうにか
逃げ出さなきゃいけない
けどコウくんの力が強くて
腕を振り払えない
私は今にも泣き出しそうに
なってしまった