私たちは駅に向かって歩く
校門を出てから続く沈黙

どうしよう・・・
こういう時、
私から話すべきなのかな

自分の気持ちを話すタイミングが
つかめず
結局沈黙が続く

けれどそれを打ち破ったのは
ツバサくんだった

「あ、あのさ・・・。」

ツバサくんは頬をポリポリかきながら
遠くを見つめた

「昨日のことだけど・・・
 やっぱり言わなくていいから。」

「えっ・・・。」

「というか忘れて。
 俺がハナのこと好きって言ったの。」

「・・・なんで?」

私の頭はハテナマークで
いっぱいだった

「だってどうやって断ろうか
 迷ってるんじゃないの?」

違う・・・

「ほらやっぱり俺たちは
 幼なじみポジションが
 たぶん一番しっくりするんだよ!」

違う・・・

「ハナの事好きだけど
 困らせたいんじゃなくて
 笑って欲しかったんだけど・・・。」