ガチャ
「ただいまー。」
時刻は6時
お母さんは仕事が終わって
帰ってきたみたい
「はぁー。
ハナ大丈・・・」
お母さんの言葉は
途中で聞こえなくなった
「・・・お母さん?」
「ハナ!!
風邪引いてるのに
男の子連れ込んで!!」
「えっ!?」
お母さんは寝てるツバサくんを
指さしながら言った
「いや、違うからね!
彼は同じクラスで友達の・・・」
「んっ、んー・・・」
さっきのお母さんの怒鳴り声で
ツバサくんは目を覚ました
「あれ、俺寝ちゃって・・・
あっ!おばさん
お久しぶりです!!」
「・・・?」
「覚えてないですか?
小さい頃に近所に住んでた
小夏ツバサです。」
「・・・あー!!
ツバサくん!?
格好良くなってるから
全然気付かなかったよ!!」
さっきまで鬼のようだった
お母さんの顔が
一気に明るくなった
「思い出してもらえて
よかったです。」
「その制服・・・
じゃあハナと同じ高校なの?」
「はい。
今日ハナが休んだので
心配でお見舞いに。」